夏と言えば?
いち、夏祭り。に、夏服。さん、かき氷。よん、プール!!! わかった? 正解はぁ〜よんの、プールでした! プール! 夏と言えばプールっしょや!
「で」
「つまりさあ、明日からプールじゃんね!」
「で?」
んもおー高遠ってばイケズ! わかってるくせにさーそうやって俺をじらすんだもんね! そんないじらしいとこも大好きだよ高遠、俺を試してんだよね。わかってるよ大丈夫。
明日からプールがある。学校の。体育が夏休みまでの一ヶ月くらいの間、ふっつーに体育館とかグラウンド走りまわるんじゃなくて水泳になんの。まー水泳っつったってウチの学校ゆっるいかんな。せいぜい50メートル泳げとか言うくらいじゃないかと俺は読んでる。あとは基本的にお遊びだ。てめーら水でも浴びて涼めよっていう先生からの、ありがたい楽園の時なわけ。でもさあ、正直俺にとっちゃ高遠とプールってのが楽園なわけよ! だっってプールだしょ? プール! 水着じゃん!
「発想自体がきもい」
えーんなこと言ったってさあ! 高遠のね、引き締まった肌っつうか、腹? 腹とかさ、当たり前に丸見えなわけじゃん。陸部エースは伊達じゃねーって感じよ? かと言ってホラ柔道部のでかい奴らみたいにさ、ただ筋肉だけですみたいなアレじゃなくって。細マッチョの手前くらい? いやだって高遠細いからさ、のわりに締まってっからすげえエロいんだよつまりそーいうこと。それがプールだと見えるじゃん。ただでさえ丸見えじゃん。腹だけならず背中もなんもかんも見えるじゃん! しっかも俺だけじゃねーのに! 炎天下に晒すんだよそれをさ? 耐えられる? いや俺には無理だね!
「お前言ってることさっきから矛盾しまくりなんだけど」
だって心配じゃん! そりゃ高遠が水着着て泳ぐとかさ、どこのオアシスサルタンだよって思うけど、それを俺以外の奴らが眺め回すかと思うと耐えられんし! でも水着着てる高遠なんてレアすぎて壮絶エロいしそれも捨てがたいっていうか、このチャンスをものにしてホットサマーをエンジョイするべきか俺!? みたいな気分でもあったりするわけだよ高遠! そりゃ矛盾もしますよって。
「きもい」
クールビズだね高遠さん。そこが良いとこなんだけどさあ。高遠はプール入るんだろうか。やっぱりそれはイイコトのような、ワルイコトのような。みんなに自慢したいような、やっぱ俺だけが見てればいいやっていうか。それほど重要だし俺の頭を悩ませちゃう問題なわけだよ。しかも明日までに解決しなきゃいけないとかさ、けっこう俺これでも焦ってんだよ高遠? このさー俺の純情にもほどがある愛のほどが分かる? これってすげーことだよ、うんでも分かんなくてもいーんだけどね、だっていくらなにがあったって俺が高遠のこと愛してて大好きで仕方ないってのは自然の摂理くらい自然なことなんだから。だから別に高遠が分かんなくてもさ、俺が全部分かってっから大丈夫! もちろん高遠からの愛も分かってる。
「暑いきもい」
「クーラーつけちゃう?」
「そんなに言うならお前がプール入らなきゃいいんじゃねえの」
「えっ! それはないっしょ暑いじゃん!」
「俺も暑い」
「せめてさーオリンピック選手みたいなスウェットスーツみたいの着てくれたら高遠の肌が外に露出されることもないのに……ってちょっと待ってよそれってそっちの方がなんか、えろくね? スウェットスーツってぴっちりしてるよな? えっちょおそれはすげ、えろいよ高遠のボディラインが晒されるなんて俺倒れるかもしんない! 高遠に熱射病なるかもしんない!」
「なっていいからそのまま死ねよ」
***
暑くてきもい