君の中の僕の遺伝子は何を訴え叫んでる?

「ほんっと最悪」
 と、高遠くんはえろい顔を隠しもせずに俺に言いました。
 えろい、ほんっとえろいよ高遠! これはもう誘われてるとしか思えない。
「もっかいやろう」
「死ねふざけんなどけ重いどけ死ね今すぐ死ねよ」
「高遠元気だね」
「うぜえきもいやんねーよ元気なわけあるか」
 最悪、とミコトノリを下した高遠は、その辺にほっぽってあったウェットティッシュをケースごと掴みあげて、一気に五枚くらい出した。膝立ちになって、自分の後ろにティッシュを握った手をやって、ものすごく不快そうに顔を歪める。その間もずっと「ちくしょう」とか「最悪だ」と呟いてる。
 やべえ、えっろおお……もう言わなくてもわかるっしょ? つまるところ、今日も俺の高遠くんはえろいんですハイパーに。
「つーか中出しするバカがいっかよ、めんどくせえ」
「やーだって気持ちよくて」
「死ねきもい死ね」
 えっろいくせに、世間様でハバカラレル単語は鉄面皮のまんま口にするし、今だってどう見てもえろびみたいなエロエロのポーズで後処理する人なんだ、高遠は。そーいうことに羞恥心がないっていうか? いやいや、それはそれでいーんだよ、えろい方が俺は好きです!
 でも、もしかしたら自分のしてることをえろいって思ってないのかも。あーその可能性の方が高い気がしてきた。あれっしょや、感性とか表現の違いってやつっしょ? 更にもしかしたら、高遠ってばひょっとしてムッツリさん? キャーやだどーしよ! 俺ってば高遠のペースについていけっかなー参るね!
 高遠は至極不快そうな顔をそのままにして、俺をじっと見つめている。照れる。
「っていうかあ、あのね高遠。俺わかっちゃったんだけどさ、俺のね、遺伝私的ななんかが高遠の中に残ったんだーって思うとちょっとうれしくね? 俺たち繋がってますーって気がしね? みたいなこと考えてたらついついやっちゃったっていうか、不可抗力? それもこれも高遠が俺をこんなんしたせいだぞッ」
「しねえし嬉しくもねえよ。つうか出したところで子供が出来るわけでもねーし面倒なだけだろ二度とすんなっていうかお前ほんっっとうにきもい」
「愛があれば子供も出来る!」
 力強く言った俺に、高遠は手加減なし掛け値なしの素晴らしいグーパンを頭に叩き込んで、さっさと処理を終わらせるとゴミをまとめてゴミ箱に投げ入れた。ベッドから降りて、おなざりにされた制服のシャツとベルトを拾い上げる。あと、眼鏡も。
「そういう発想すげえきもい。死ね」
 えろい顔で言われても説得力ありません、高遠くん。



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お題お借りしました:偶に嘘吐き
これ読み返したらすごい ひどいな